「赤ちゃんポスト」の設置が認められた。熊本県の慈恵病院で始められる。
日本では年間200人前後の捨て子がある。捨て子は許される行為ではないが、捨てられた子の生存権まで否定することはできない。
ドイツでは6年前から「赤ちゃんポスト」が設置され、現在は80箇所になっている。最初に設置された前年の捨て子の数が40人で、その半数が亡くなったことが発端だ。
母親が10ヶ月間自分のお腹の中で育ててきた赤ちゃんに愛情がないわけがない。赤ちゃんがお腹にいる期間、そして分娩時に母体も生命の危機を共有している。その赤ちゃんを捨てる行為には、よほどの事情があることは想像に難くない。
捨てる母親は人間的に未熟な年齢であることがほとんどであろう。世間から見れば、ちょっと誰かに相談すればとか、それくらいのことでとか思うことでも、本人だけでは特に心理的に解決不可能になっているに違いない。
子供を持てないで悩んでいるカップルも多い。血縁だけが愛情の源泉ではない。この子を育てようという意思を持つことこそが愛情の源泉である。そういうカップルにゆだねたなら、捨てられた子供でも幸せに育っていくことだろう。
モラルを持ち出して批判することは容易い。捨てられた子供に何の罪があろうか。子供が健やかに育つことは、出生の経緯とは別物である。出生の経緯で人間の幸不幸が左右されるとしたら、そういう社会風土、制度こそ正していかなくてはならない。
最近のコメント一覧