市民の視点・声

コミレス

  • 隅田(すだ)盛和
  • at 2006/11/03 07:37:17

 これからの地域福祉のビジネスモデルとしてコミュニティレストラン、略してコミレスという方法が全国的に注目されている。コミレスを始めようと思って行政や商工会議所などに相談をされるとき、ファミレスと混同されて困っているという事例が多い。
 コミュニティ・レストランは、日本語にすると「地域交流食堂」となり、「食」を核にした地域コミュニティ支援を目的としたNPOの事業モデルである。あえてカタカナで言うのは、新しい福祉の形として単なる食堂という概念を乗り越えて考えていきたいからである。
 「障害のあるなしにかかわらず地域で生き、地域で自立して暮らすための、もう一つのしごとの場づくり」や「コミュニティ・ビジネスとしてのNPOの起業」、「福祉就労と社会就労の中間型のいわばNPO就労のモデルづくり」等を目指して、98年に始まった。
 コミュニティ・レストランは、地域福祉の多様なニーズに応えることができる。地域の人々の多様なニーズにあわせて、例えば「安全安心な食の提供」「不登校の子どもたちの出口づくり」「高齢者の会食の場づくり」「循環型社会の拠点作り」「子育て支援」等々のテーマで、主にNPOが主体となって全国各地で運営されている。
 その地で産したものはその地でいただく「地産地消」、旬のものをいただく「旬産旬食」、人の命と健康は食べ物で支えられ、食べ物は土が育て、故に人の命と健康はその土と共にあるという「身土不二(しんどふじ)」、一つの食べ物は食べられる部分を全部食べる「一物全体」、食べ物やエネルギーを大切にし、水を汚さず、ごみを減らしながら、地球にやさしい「エコ・クッキング」など、最近人間らしい食生活として注目されている「スローフード」の思想が基本に置かれているのである。

 一つ事例を紹介したい。
 三重県四日市本町通り商店街のなかに2001年11月にオープンしたコミュニティレストラン「こらぼや」は次のようなシステムで運営されている。
 目玉は「日替わりでシェフ」方式。これは主婦やOLなどの素人が2週間で1回転シェフになる方式で、シェフたちは、担当日が2週間に1度だから、料理を食材選びから大変工夫されている。また、食する方もバラエティ豊かで毎日通っても飽きない。シェフは年会費1,200円を負担して、調味料も含む材料の仕入れはすべて担当シェフ持ちである。
 報酬として調理した料理の売り上げの7割をもらえるという仕組みになっていて、その他、担当者の好みでレストランを自由に演出できたり、自己表現の場としても活用されているということもある。


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