視察・学習報告
(金沢港と釜山港を結ぶ国際定期フェリーのパンスターハニー号)
県会自由民主党の小生を含む1年生議員5人全員で、9月3日~7日迄、金沢港・釜山港・博多港の視察調査に出向きました。
一日目は(株)金沢港運コンテナ部長の荒木氏から、最初に金沢港のフェリー乗り場、次にコンテナヤード、そして最後に今秋に供用開始予定の大浜地区多目的国際ターミナルで、それぞれの現場にて詳細な説明を受けました。その後19時発のフェリーに乗り込み、釜山港を目指しました。
(スーパーガントリークレーンが数十機も設置されている 釜山港)
二日目
金沢港を出航してから約21時間が経過した翌日の16時頃、ようやく無事に釜山港に到着しました。天候に恵まれて波の高さが0.5~1mぐらいで、5人とも船酔いする事も無く、快適な船旅を満喫する事ができました。ただ、このフェリーを利用するのは釜山からの観光客が殆どで、且つ東日本フェリーが運航しているものの、韓国の船会社所有の船を借り上げての運航のせいもあってか、船内には日本語の案内が少なく、テレビも日本語放送はありませんでした。それでも日本語を話せるスタッフが数人乗船していたので、さほど不便さは感じませんでした。参考までに片道の運賃は、16,000円/人~125,000円/人で、小生たちが利用したのは1人25,000円のツインでしたが、部屋は思っていたほど狭くもなくテレビやシャワーやトイレもついていて、お勧めです
釜山港の国際ターミナルを出ると宿泊予定のホテルがさほど遠くもない所に見えたので、ホテルまではタクシーを利用せず徒歩で行く事にし、車輪の付いたスーツケースをゴロゴロと大きな音を立てながらを引っ張り、勇んで向かったのですが・・・・そこにホテルは見えるものの、ホテルとの間に存在する線路を横断する道路がなく高架橋も見当たりません。ひたすら歩き続け、ようやく高架橋を見つけてホッと一安心したのもつかの間・・・・・なんと百段以上もあるような急な階段を目の当たりにして、しばし呆然 それでも気を取り直して階段を上り、また降りる。やけに重く感じる荷物を引っ張りながら歩き続ける事約45分、やっとホテルに到着。
災難はまだ続きました・・・・シャワーを浴びてから夕食に出かけようとしたその時、ある事に気が付きました。 なんと、明日釜山港の説明をお願いした船会社(シノコー)の朴さんに手渡すはずの「おみやげ」がない前田製菓さんの羽二重餅がない・・・・・。どこで忘れたのかよ~く思い出すと、釜山港の税関までは持っていた事が判明。とりあえず明日の朝に釜山港の国際ターミナルに忘れ物の届出がないか確認に行くことにしました。
① ②
③ ④
(写真①は釜山トレードセンターにある船会社のシノコーの事務所にて、梁部長と朴課長より説明を受けている様子 写真②はシノコーのコンテナヤードにて 写真③は40トン対応のコンテナ専用リフト・リーチスタッカー 写真④はガントリークレーンの説明を受けている様子)
三日目
通訳と専用ワゴン車を手配して、いよいよ釜山港の視察開始です。
その前に、昨日忘れた「おみやげ」の忘れ物届出がないか確認するために 、釜山港国際ターミナルへ向かいました。駄目元で向かったのですが、なんと「おみやげ」を税関の係官が預かってくれていました。感謝感激!
気分を良くして、まず釜山港全体を一望できる釜山タワーに昇りました。そこから見た釜山港のスケールの大きさに驚くとともに、コンテナの取扱量だけをとってみても、敦賀港の約2000倍もあることも納得させられました。また、敦賀港に設置予定のスーパーガントリークレーンが何十機もあり(敦賀港には1機だけ設置予定)、沖には10隻以上のコンテナ船やRORO船が荷降ろし(荷積み)待ちをしている。これがハブ港なのか・・・とにかくすごい!釜山の人口370万人の約1/4が港湾関係の仕事に従事しているのもうなずける。
その後、釜山港トレードセンターにある船会社のシノコー(長錦商船株式会社釜山事務所)を訪問し釜山港の現状や現在建設中の新釜山港について説明を受けたあと、コンテナヤードの現場視察を実施しました。新釜山港はコンテナターミナル専用で、4300mと3600mと1750mの3バースが建設中で、まるで滑走路並み、いやそれ以上の規模である。現在、シンンガポール・香港・上海・高雄についで世界で5番目の規模を誇る釜山港だが、新釜山港が供用開始されると今以上の規模を誇る世界屈指の港に成長する可能性を秘めている。
余談ですが、この日の昼食に食べたサムゲタンは本当にうまかった。
(博多行きの高速船) (博多港国際ターミナル)
(博多港センタービルにて、福岡市港湾局の藤本部長からレクチャーを受けている様子 )
四日目
7時半にホテルを後にし、徒歩にて釜山港国際ターミナルへ向かいました。来た時とは違い、所要時間は20分程で済みました。出国手続きを済ませて、予定通り8時半の釜山港発の高速船に乗船し、博多へ向かいました。小生は視察の疲れが出て乗船と同時に熟睡し、気が付いたときには博多港に到着していました。所要時間は3時間弱で、博多と釜山は「近い」事を実感しました。
博多国際ターミナル3階のレストランで昼食を済ませ、13時半からは博多港センタービルにて福岡港湾局の藤本部長からレクチャーを受け、その後敦賀港の利活用について意見交換を行いました。藤本部長は敦賀港は今からでも取扱量を飛躍的に伸ばせる可能性を秘めた港で、グローバルな視点でポートセルスを行う事が敦賀港活性化のポイントであると指摘をされました。他にも「目から鱗が落ちる」ような話も聞かせて頂きました。藤本部長との意見交換で最も感銘を受けたのは、「ポートセールスはエベレストに登るより難しい」との言葉です。並みの努力では成し得ないという事か・・・・。
鈴木宏紀様、はじめまして。
物流技術管理士会の理事をしております、山縣敏憲と申します。
管理士会の会報の記事に使う為に、最近の釜山港の写真を探していましたが、貴プログのお写真が素晴らしいので、ガントリークレーンが林立する釜山港のお写真(これ一枚だけ)を物流技術管理士会・会報・物流閑話、『山縣敏憲が熱く語る、国際物流の世界』で使わせて頂きたくご連絡致しました。宜しければ『写真は、福井県議会議員・鈴木宏紀先生のホムぺからお借りしました』と書いておきます。
自己紹介が遅くなりましたが、小生、日本ロジスティクス システム協会が主宰する国際物流管理士資格認定講座の講師であり、教育開発委員会の副委員長でもあります。本業は佐川グローバルロジスティクス株式会社の参事をしております。
ご快諾頂けたら感謝であります。また、記事の内容が事前に必要なら原稿は書きあがっておりますから、何時でもメールでお届けできます。何卒宜しくお願い申し上げます。山縣敏憲拝
http://blogs.ya
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