福井県不動産鑑定士協会さん主催の公開講座を受講しました。講師は福井市等で都市計画審議会や都市計画マスタープラン策定に関わってこられた福井大学大学院工学研究科、教授の川上先生でした。「福井のまちづくり-その特質・課題と今後のあり方」というテーマでした。その中で、戦災、震災復興を足掛かりとした公共主体で区画整理事業による都市基盤整備を行ってきたため全国トップクラスの事業進捗であったが、都市全体の都市形成ビジョンや歴史、伝統、魅力、福井らしさを形成する要素が欠如してきたそうです。先日の新人議員との意見交換でも再開発区域以外の周辺整備や県都としての機能、福井市としての地域性、独自性が表現できるまちづくりが必要との話と一致していると感じました。
これからのまちづくりについて、今までの経緯から一般市民もまちづくりに対して官依存意識が存在している(最近は住民主体のまちづくり活動も活発になってきているが、タイミングがほかの都市に比べると遅れているそうです。)ため、官民、参加型まちづくりの仕組みづくりが必要。そして区画整理事業や再開発事業は目標実現の手段であって全体価値や将来価値を見据えたまちづくりが必要だと言われていました。
また「つくる」重視から、多面的な価値創出にむけて有効に「使う」へシフトしていくこと、良好なな景観づくりを時間をかけてでも行っていくこと等、興味深く話を聞かせていただきました。
さて福井市は、そして私たちは「まちづくりのシナリオ」を描き、総合的な戦略として打ち出していけるのだろうか。
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