22日付け日刊県民福井市の第一面に福井市役所別館の耐震化工事について一部議員から異論が出て、別案が出されたとの記事が掲載されました。
先日の予算特別委員会で東村市長が反問権を行使した時の話ですが、この記事に少し補足したいと思います。
まず、福井市庁舎別館とは福祉保健部や大講堂が入る市役所西側の建物です。この建物は築52年が経過し、H17年の耐震診断でE判定:大地震の際には倒壊など相当な被害が予想されると診断されています。平成25年3月議会では、議員から別館の今後について質問が出され「県都デザイン戦略の中で市庁舎の移転と跡地の城址公園化」に沿って長寿命化する方向での検討を進めると説明を受けました。
平成25年12月議会では、耐震化と外装や内装、設備機器の改修やバリアフリー化に対応する大規模改修を行うこととH26年度中にスケジュールの検討や設計施行一括の技術提案を求めるプロポーザル方式で進めることが示されました。
平成26年3月議会では、今回と同じ市民クラブの一部議員から耐震化・大規模改修をせず、中心市街地の空きビルに分散する提案がだされました。これに対し、必要な面積を確保するには複数のビルに分散してしまう事や賃借料がかかりすぎるとの市の説明がありました。
平成26年12月議会前には福井市庁舎別館耐震改修基本計画(案)が作られ、各会派に理事者から説明を受けました。その中で2050年までに県・市庁舎を再配置・移転することでお堀周辺を城址公園化する「県都デザイン戦略」や市有施設の建て替え周期を70年まで延ばす「福井市施設マネジメント基本方針」に沿って耐震化・大規模改修を行う方針がたてられました。補強工法は「免震工法」が有力との説明も受けました。
概算工事費ですが、耐震工事費に10.9億円、大規模改修工事費が8.9億円となっています。この工事費に対して市民クラブの一部議員から順化公民館と第2別館も含め隣接地での建て替えが提案されました。順化公民館や第2別館を含めた建て替えの工事費は約15億円だそうです。19.8億円の別館耐震化・大規模改修とは約5億円の差があります。しかし、市民クラブの案は、順化公民館のホールや別館大講堂の機能をいれると広い床面積を確保した構造が必要となり15億で建てられるのか?そして築20年で解体し、本館と同時に移転できるのか?です。
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