先日、国の子ども子育て会議では、消費増税が見送られ新年度から始まる「新子ども子育て支援計画」の財源不足が懸念されるなか保育士らの給与を引き上げることが決まったようです。
福祉系の職業は主に「対人サービス」であることから、人格や記録などの文章表現力が必要になり、そこからの悩みや苦しみも生まれてきます。それでも、やりがいのある仕事であることを感じさせてくれる「相手」がいるからこその仕事でもあります。
そんな人たちを少しでも働きやすく、誇りを持って従事してもらいたいと考えています。
福祉人材の確保と福井市の役割について
昨年9月本会議でのやりとりの一部です。
◎泉和弥
どうしても福祉人材の確保というと、労政ということもあって,市の介護保険事業計画よりも県のつくっている介護保険事業支援計画で人材確保ということが明記されます。福井市には、その人材確保という言葉すら明記する必要がないというか、書かなくていいみたいなところがあります。でも,福井市にとっては、この人材確保というのはかなり深刻に考えなくてはならない問題ではないかと思うんです。
明記しないから、ほかにはちゃんと事業をやりますよ、こういう取り組みをやりますよと言っても、目標に書いてなければ、それは実際に評価しないではないですか。ちゃんと書いて、それに対してどういうふうにやるかということをするべきではないかと私は思うんです。
今回の定例会で多くの議員から質問があったように、人口減少、それから若者の都会流出という問題があります。介護福祉、保育の面、子育て支援の面においても、若い人たちが仕事についてほしいと思う事業所がいっぱいあります。実際に、有効求人倍率も、介護福祉の関係でいうとずっと2.0から1.8とかという高い数字が今まで続いていました。
要は、それだけ必要とする職場があるのに、やはり長続きしない、定着しない、それから人がいない、そういう事業所がいっぱいあるということです。そこを埋めるということを何とか考えておかなくてはいけない。若い人たちがそこで仕事ができる、定着して長続きできる職場を福井市は考えていかないと、これからどんどん高齢化していく中で、誰が支えるのかということを真剣に考えなくてはいけない時代です。
ましてや、人口減少をどうするんだと、今わあわあ言いながらですよ。そこに仕事の場があるのであれば、どうやったらその仕事についてくれるのかということをやはり福井市も考えなくてはいけないのではないでしょうか。
そのためには、項目に上げなくていいから上げないというのではなくて、しっかりとその辺は明記すべきではないかと思うんですけれども、いかがですか。
◎福祉保健部長
議員御発言のとおり、特に福祉におきましては人材が非常に大事で、福祉は人なりと私も日ごろ感じております。高齢者の関係だけではなくて、子供、保育園、幼稚園を含めて福祉の分野はやはり人によって成り立っているということは重々承知しております。
ただ、先ほど答弁申し上げましたのは、今の介護保険事業計画なり介護保険事業支援計画なりをつくる上において、人材確保の部分はまず広域的な観点からということも大切であることから、県のほうで計画に明記するという形での制度上の一応仕切りといいますか、役割分担がされているという中で、県では人材確保策を明記し、市では人材育成といいますか、質の向上を明記するという形でさせていただいているものでございます。
ただ、先ほど申し上げましたように、人というのは福祉、こういった事業において非常に大切なものであるという認識は私も十分持っておりますので、次の第6期介護保険事業支援計画の策定に関して、県で今どういうことを検討しているのかということをまずしっかり確認させていただきたいと思いますし、またこの計画といいますか、事業をいろいろ考えていく中で、県のものに協力する、あるいは県のものに補完する余地があれば、そういったことも考えてまいりたいと思っております。
◎泉和弥
ぜひ考えていただきたいと思うんです。やはり、福井市がよくならなければ福井県は仕事がないです。まず第1に福井市のことを思いながら、福井の介護、それから福井の福祉というものを育てていくには、やはり質の高い、いい人が来ること。そしてその人が、ここへ来ればそれなりの仕事があって、福井に戻ってきてよかったなと思うようにならなくてはならないんです。
ですから、ここで福祉が衰退すれば、ますます高齢者が困る。そうならないためには、やはり若い人たちにできるだけ福井に戻ってきてもらえるような、いい職場環境をつくらなくてはならないんですから、それはしっかりとした雇用環境をつくっていくというのを目標にやっていかなくてはいけないと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
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