先日、青森県産業技術センターにてハウス園芸作物の研究開発について調査してきました。同センターは、青森県黒石市にあり福井と同様積雪地域(福井よりも積雪量は多いそうです)にあり寒冷地型の植物工場(水耕栽培による園芸作物)をつくり、コスト削減、生産性の向上に向けた取り組みがなされていました。
ハウスは鉄骨造りビニールシート2重張りになっていて、密閉性が保たれています。外気との間に空気の層があることで、外側のビニールは雪が解けて氷結することがないため、雪の重みで自然に落ちるため屋根に雪が積もる事がないそうです。このハウスでは葉物野菜を種まきから約30日で出荷することができるそうです。計画的な出荷調整が可能となります。また、水耕栽培で作った葉物野菜はエグミがなく、食べやすく生食(サラダ)に適したものを作ることができます。光や栄養分を変えることができるので、相手先(出荷先)の要望に合わせた野菜栽培ができます。
ただ、大手の量販店に出すと、単価を落とされてしまうため、個人商店や老人福祉施設など提携先を作ることで安定供給と安定収入が得られるようになるそうです。
同じ青森県六ケ所村にあるトヨタフローテックは、同じ青森県でも積雪量の少ない地域にあります。年間400万ポットのバラや花卉を大手ホームセンターに出荷しています。広大な敷地内には正社員13名、パートアルバイト20名が働いていました。
こちらは連棟型で高い軒高のハウスを使っています。
それぞれの施設はハウスの建設、初期コストが高額となり、販売戦略や計画的な栽培、品種の選定などによる収入の確保が大きな成功ポイントになるようです。
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