視察・学習報告
昨日の奈良新聞一面にも載っていましたが、吉野川水系が変わってきていると・・・。
私自身も議会よりの選出で吉野町水道運営委員会副委員長をさせて頂いており、以前より懸念のあった水質の変化について私なりにご報告させて頂きたいと思います。
6月にそれは住民の方より突然の連絡で知りました。「水道の水が臭いと思うねんけど!」確かに気にはなってました。と言うのも津風呂湖漁業協同組合の役員をさせて頂いてることもあり県内及び吉野川・紀ノ川水系の内水面関係の会議や研修等で吉野川・紀ノ川の話しも以前から故伊勢先生からお聞きしてましたので。しかし、予想以上に水質が変化してきているとは少し驚きです。
下流域である県内では五條市・大淀町・下市町では既にその兆候に対し対応している・対応しつつあると言うのは聞いていましたが、上流の吉野町までその影響は出てこないと思っていました。
しかし、一般的に言う水質汚染とは違うところに今回の問題はあるように思っていました。なぜ、水道水がカビ臭がするのか?本当に人体に直接的影響はあるのか?どうすればカビ臭の除去はできるのか?諸問題があります。
まず、水道水のカビ臭の原因なんですが、発生時期から言って6/1~6/8の大滝ダムの緊急渇水対策によるダムの底水の放水後に急にカビ臭が出てきたことです。国交省の主幹する流域水道協議会では未だ嘗て報告が無いのもおかしいと思いますが・・・。報告も出しにくいし報告案件にカビ臭の原因について項目をあげていないのが現実です。
ダムの底水にカビ臭の原因があることは多くの実例を見れば明らかです。カビ臭の原因とされる2MIBについてはもともと自然界の土壌に含まれているものものですから、汚染とは違うところです。しかし、水の保有?保管?処理?の仕方についてはしっかりと考え策を講じなければならないと思います。
水は流れてこそ生きています。
ダムによって滞留することは水が死んでいくことを意味します。特に大きなダムで土砂流入の多いところほど顕著にその現象は出ているようです。水が溜まると言う事は底は無酸素状態になると言うことです。うわ水は空気にも触れているわけで死んではいませんが、ダム底で無酸素状態になったところで、カビ臭発生の原因があるらしいです。ですから上水道・飲料水を目的としたダムには必ず、ばっ起装置やエアレーションに変わる設備が取り付けられています。大迫ダム・大滝ダムには特にその設備が必要でしょう。流域である津風呂湖ダムも昭和34年より水を貯めていますが、今まで比較的大きな影響を出していなかったのは、土砂流入の少ないダムであったり、規模も大きくないダムであったことが幸いしてたのかも知れません。しかし、津風呂湖についてもいつかカビ臭の発生原因が影響を与えることもあるかも知れません。
奈良盆地の米作り・農業は吉野川からの吉野川分水によるものですが、そのうち米がカビ臭いなんて事にならないように早めの手を打つべきです。
人体への影響・健康被害は塩素殺菌していれば上水道において直接的な影響は無いとしていますが、はっきり言ってカビ臭いと言うだけで気分は害するわけです。気分が悪くなると言う事は健康被害ではないでしょうか?
行政として、早く活性炭処理によって臭いを除去すると言う方法が必要です。しかし、1億500万円の予算は臨時議会において認めましたが、その内容については注文をつけました。本当にその方法しかないのか?と言うところです。例えば水道の蛇口に簡易の浄水器1,500円程度のものを付けただけでもカビ臭は取れてると言う話しも住民の方から聞いているからです。
であれば、上水道エリアの約3,000世帯に配っても450万円で済むわけです。活性炭を毎年入れ替えるランニングコストで考えれば同じことです。
本当に吉野町として1億500万円も掛けなければならないのか?
手法は他にもないのか?
例えば、ダムの管理者である国交省と農水省がエアレーション設備をしっかりと作ってくれればどうなるんだろう?
水は上流で生まれ変わるのではないだろうか?
それでもなおカビ臭が下流で発生するなら、それからでも上水道活性炭施設を作ってはどうだろうか!!
早速、第2十津川事務所及び土地改良区や関係省庁・県に働きかけたいと思う。
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