無党派層とは、本来、支持政党がない人たちを指し、浮動票層とは、たとえばアメリカの場合、今まで共和党だった人が、民主党のオバマ氏に投票するようなスイング票を指すとされます。しかし、今や、バリバリの自民党、民主党層などおそらく各々10%にも満たないでしょう。そして無党派層化した多くの票も、前回は自民党、今回は民主党、そして次回はみんなの党、とスイングしていくわけです。従って、厳密な意味での無党派層対策と浮動票対策は異なっていたものが、殆ど同じになってきました。何が言いたいか、というと、強いて言えば従前は都市部が無党派対策、地方が浮動票対策を念頭に置いたものですが、もはや、その区別はできなくなってきたのです。熱狂的な?特定政党支持者が激減したということは、ちょっとした風で、投票先が決まる、ということでもあります。ましてや世論調査専門家によると、最近の投票は投票日当日に投票する候補者を決める人が急増しているということです。事実、私が聞いた何人もの出口調査を実施した記者の方々も、投票所直近のポスター掲示板のまえで”品定め”をしている有権者が急増しているとのことでした。選挙は迎合ではなく啓蒙と訴えている私ですが、世論の動向で投票先を決定する要素がますます大きくなっていくことは間違いないでしょう。マスコミ、特にテレビ(おそらく今後はこれにネットが加わります)による世論誘導が選挙結果におおきく影響することになります。世論が納得しない政治は終焉を迎えたともいえます。民間も行政も、そして政治もアカウンタビリティー不可欠の時代に突入したといえるでしょう。
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