今、議論されている「世襲制限」について、私は以前から「反対」していますが、この場で別の角度から問題提起をしたいと思います。
“悪い世襲制”とは、言い換えれば“利権の類いを相続するシステム”ともいえます。たとえば悪徳といわれる4期目をめざすA市長に、正義感溢れるB氏が挑戦するとしましょう。A氏は多選批判の前にやむを得ず出馬断念・引退表明。しかし、取り巻きの“利権集団・しがらみ集団”はB氏に市長に当選されては困るため、A氏の言いなりになる副市長のC氏に目を付けます。そしてA氏の「地盤・看板(後継指名)・鞄」そのすべてをC氏に“相続”するわけです。一般的には、これによりC氏は一気に有力候補として浮上します。世襲批判をするのであれば、こうした“弊害”を排除することも合わせて議論すべきではないでしょうか。
これこそ「相続」=(悪徳政治の)「世襲制」といえ、私もこうしたケースなら何らかの規制を設けることに大賛成です。今行われている議論も、いかに“質の良い政治家を輩出するか、できるか”に直結する、もっと深い、意味のある議論を展開してほしいものです。
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