1月25日投開票の山形県知事選挙で、無所属新人の吉村美栄子氏が大接戦の上、約1万票の差で現職の斎藤弘氏を破りました。
様々な原因が考えられますが、1週間前までの大方の予測では3:2で現職の斎藤氏が優勢でした。一体最後の1週間に何が起きたのでしょうか?
民主党の小沢代表が応援に入ったためという解説もありますが、それ以上に斎藤氏の、いわば「山形版・ミニ小泉改革路線」の痛み分けがトリガーだったという見方に同調します。即ち、県の財政再建という王道を斎藤氏が歩んでいたにしても、その痛み、苦しみのみを味わった県職員や県民は反発を持って当然(もう4年[2期目]続けたら痛みの後の恩恵を受けることもあったでしょうが)。タイミングとしては、ちょうど反発のピークだったのかもしれません。
同時に加藤紘一氏の山形県内での影響力の凋落の表れともいえるでしょう。山形3区はもとより、地元の鶴岡市でも斎藤氏は大幅に票を減らしているのです。そしてその敗因を、麻生内閣の不人気のせいにし、責任転嫁しているわけですから、今後益々“加藤離れ”を起こすでしょう。ここは“民主・小沢に一本あり”だったと思います。
この構図で“拡大解釈”すれば、総選挙前に「消費税」を真正面から取り上げるという王道を歩む麻生内閣は、さらなる“予想外”の惨敗になるはずです。
選挙は民を一度敵にまわしたら、勝ち目はないのです。しかしながら、吉村県政の今後の議会運営は“いばらの道”となるでしょう。
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