「郵政民営化が正しかったか否か」ということ以前に、2005年の総選挙はまさに小泉劇場で郵政民営化の是非を国民に問う選挙でもあったわけです。
その勝利=民意に基づいて進めた政策が、郵政民営化見直し=官業復活ともいうべきシングルイシューのマニフェスト選挙ではなかったにもかかわらず、白紙撤回するということに私は抵抗感を覚えます。
不当に安い等、かんぽの宿売却問題があったことに異論はありませんが、来年の株の売却で少しでも国庫が潤うという矢先に白紙撤回を強行するというのならば、今後、国民に対し具体的な見直し案を提示する義務と責任が鳩山内閣にはあると思います。
政権が変わったから何でも変更できるというのはありでしょうが、民主党の掲げたマニフェストに郵政問題のことがどれだけ盛り込まれ、有権者に浸透していたのかは大いに疑問です。
亀井大臣の主張は明快ですが、どうも時代が逆戻りするような印象は拭えません。さらに八ッ場ダム一つをとっても、6都県の知事が中止反対にもかかわらず、国の大臣がそれらの声を“無視”するのなら「地方分権」との整合性は一体どうなるのでしょうか?
あの傲慢そうな西川氏を弁護する気はサラサラありませんが、鳴り物入りで始まったことが、こうもいとも簡単に撤回されることに違和感を覚えます。
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